1.あわてず騒がず、状況確認
2.携帯ラジオをポケットに
3.作っておこう帰宅地図
4.ロッカー開けたらスニーカー(防災グッズ)
5.机の中にチョコやキャラメル(簡易食料)
6.事前に家族で話し合い(連絡手段、集合場所)
7.安否確認、災害用伝言ダイヤル等や遠くの親戚
8.歩いて帰る訓練を
9.季節に応じた冷暖準備(携帯カイロやタオルなど
10.声を掛け合い、助け合おう
中央防災会議の「首都直下地震避難対策等専門調査会」は、このうち「帰宅難民」に関する新しいシミュレーション結果を公表した。これは、東京湾北部にマグニチュード(M)7.3の地震が発生。最大で震度6強の揺れが首都圏を襲い、建物の倒壊や火災によって約1万1000人が死亡して、電車やバスなどの公共機関がストップした状況を設定。通勤、通学、買い物などで外出中の約1400万人が、徒歩で帰宅するために必要な時間を予測したものだ。その概要は以下の通りである。
・都心部や火災延焼部を中心に、あちこちの道路が満員電車状態(1平方メートルあたり6人以上の密度)になる。
・満員電車状態に3時間以上巻き込まれる人は、全域で約200万人にのぼる。その内訳は、都区内にいる人の約3割、都心(千代田・中央・港区)にいる人の約4割を占める
・満員電車並みの混雑が予想されるのは、東京23区内の35カ所の道路で、過密になった道路を通過せざるを得ない人は約475万人に達する。
・通常は1時間歩くと約4キロ進むが、満員電車状態では約400メートル程度しか進めない。
そのために、東京・丸の内から周辺市区役所までの徒歩による平均所要時間は次のようになる(丸の内からのキロ数、通常必要な時間、地震直後に必要な時間を示した)。
・千葉市役所 40.8キロ 10.2時間 → 14.1時間
・横浜市役所 32.0キロ 8.0時間 → 14.7時間
・さいたま役所25.2キロ 6.3時間 → 11.0時間
・和光市役所 20.8キロ 5.2時間 → 15.1時間
・川崎市役所 19.2キロ 4.8時間 → 6.1時間
・葛飾区役所 11.2キロ 2.8時間 → 6.3時間
・江戸川区役所10.4キロ 2.6時間 → 4.7時間
・目黒区役所 9.2キロ 2.3時間 → 3.7時間
・新宿区役所 7.6キロ 1.9時間 → 3.6時間
そのため、区民や在勤者は危険を感じた場合にだけ、「避難所」や「帰宅困難者支援場所」に避難することになる。
避難所は、被災した区民の生活を確保するための施設で、区立の小中学校などに設けられる。つまり、「室内」である。
これに対して、「帰宅困難者支援場所」は推定で約57万人の通勤・通学者や買い物客などを受け入れる場所で、皇居外苑、北の丸公園、皇居東御苑、日比谷公園、外濠公園、真田堀運動場の6カ所が指定されている。つまり、「屋外」である。帰宅困難者には屋外しか用意できないのである。
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